安藤裕子の歌唱法


安藤さんの音楽の最大の魅力があの独特の歌声にあることは
以前も書いたが、その歌声にも大きく3種類あるような気がする。

一つは、ファルセットを多用した歌い方で、
『サリー』や『TEXAS』など
特に初期の頃の曲に多い気がする。

サリー       (CCCD)

サリー (CCCD)

TEXAS

TEXAS

二つ目は、繊細で透明感のある伸びやかな歌声を中心にした歌い方で、
『美しい人』や『六月十三日、強い雨』など
初期から『chronicle.』の頃の曲に多い印象。

chronicle.(DVD付)

chronicle.(DVD付)

三つ目は、力強い低音で歌い切る歌い方で、
『エルロイ』や『鬼』など最近の楽曲に多い。

勘違い

勘違い

また、『chronicle.』あたりからアルバムを追うごとに
声量が増して来ている気がして、そのことも歌い方に影響している気がする。

さて、どの歌い方もそれぞれとても大好きで、
もちろん曲との相性の問題もあるし、
非常に高いレベルでの好みの問題という前提を置いた上で、
個人的な好みでいうと、二つ目の歌い方が一番好き。

なんというか、一つ目の歌い方も、三つ目の歌い方も
多少技巧的というか、曲によってはすごくマッチするんだけど、
逆にいうと曲を選ぶというか、
なんというか安藤さんのディフォルトの歌い方になると
少し違うかなという気がしてしまう。

そんなわけで、
最近二つ目の歌い方の曲があまりないので少しさみしい。

とはいえ、最初に言ったとおり、
非常に高いレベルでのほんの僅かな好みの問題なので、
結局どの楽曲も歌い方も大好きですが。