安藤裕子が好きな映画(2) サンダカン八番娼館 望郷


土曜日はアコースティックツアー最終日、
長崎公演でしたね。
盛り上がったでしょうか。
一度行ってみたいなぁ。

さて、長崎といえば、
『六月十三日、強い雨』のモデルにもなった
遠藤周作の『女の一生』を連想しますが、
女の一生』で思い出すのが、
今回紹介する『サンダカン八番娼館』です。

サンダカン八番娼館 望郷 [DVD]

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同じく九州の天草出身のからゆきさんの
一生を描いた作品です。

それほど大きな出来事が起きるわけではないのですが、
だからこそ、からゆきさんの悲惨な一生が浮き彫りになっています。

安藤さんもいうように主演の田中絹代が素晴らしい存在感です。
この頃の女優さんて、いい意味で、演技が派手というか、
わざとらしいです。演劇的なのかな。


安藤さんの感想(word by 安藤裕子

昨日はいろんな人に田中絹代(大正・昭和期の日本の女優・映画監督)が
すごいねって話をしていて。
ツアー中に代表作の「サンダカン八番娼官望郷」
ベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞)、芸術選奨文部大臣賞)
という映画を見てたんですけど、
1シーン1シーンが丁寧に作られていて
すごく惹きつけられたんです。
それまで知らなかった女優さんなのに、
すごい実力派で、映画自体もとてもすばらしくて、
感動したんです。
今って情報も多いし、
いろんなものづくりの可能性が飽和状態じゃないですか。
何となくその飽和に飲み込まれているような気持ちがしていたけど、
そのとぎすまされた作品を見たら、
まだ全然もの作りの世界は死んでないなって思えたんです。