安藤裕子 『はじまりの唄』 レビュー&セルフライナー


今回は『はじまりの唄』。


THE BEST’03~’09(DVD付)

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My favorite song の一つ。
切なさ・悲しさと希望がシンプルに同居した
安藤裕子らしい名曲だと思う。

また、この曲はPVが秀逸。
都市の雑踏を背景に、安藤さんが歌っている姿を
段々アップしていくというシンプルなものだが、
コンセプト・衣装・メイクと徹底したシンプルさが
見るものを惹きつける。
ラストの安藤さんの涙が美しい。




〈セルフライナー(word by 安藤裕子)〉


なるべくしてなったというか、
「Merry Andrew」から
「Shabon Songs]にかけて
膨らんでいった言葉たちが、
「Chronicle.」で
どんどん中心へめがけて
いろんなものを削ぎ落として
あつまってきたんですよね。
余計なものを排除していく感じ?
特にライブで歌うと、
裸の言葉とか裸のメロディが強いなって
感じられるんですね。
自分も「Chronicle.」を
経たことによって、
変わるってことは何かの終わりであり、
終わりが何かの始まりであるっていうのは
すごく感じていて、
だから前回のバンドツアーでも
「はじまりの唄」を歌っていたんです。


「はじまりの唄」は、
ホント究極的に歌詞もメロディもまっすぐだし、
学校の帰りの会で歌うような曲であったりするんですよ。
ベスト・アルバムに向けて凄く自然にそうなった部分はありますよね。
ベストアルバムのジャケット・アートワークも、
より裸にって思ったから服を着るイメージがなかったんです。
なので服を着ないで布と自分だけって世界になって。
PVもフィルムでワンフレームで、
ただ歌う所だけを撮るっていうのを前提で撮影して・・・。
・・・こういう形でしか切り取りようがないって言うか。
ホントに4回だけフィルムを回して、
それぞれどのテイクも凄く良い作品なんですよ。
選べないっていうか。
裸にすればするほど、強みがでるから、
ベストアルバムを出すんだったら、
とにかくまっさらな状態に自分を戻さなきゃいけないっていう、
なんかそんな雰囲気があったんですね。