良い音楽を聴くために（４）SHURE SE535SpecialEdition

『SHUREがけ』というのを御存知だろうか。
通常イヤホンは、イヤホンのコードが耳から下に
ストンと落ちるように着けるが、
SHUREのイヤホンは、
いったん耳の後ろに引っ掛けてから
耳の後ろを廻って下に下ろしてつける。

いつの頃からか、ライブやテレビの歌番組で
ほとんどのアーティストがイヤホンを着けるようになったが、
彼らがつけている付け方を思い浮かべると分かりやすい。

何故このようにつけるかというと、
特に外出先や動きの多い場面でつけることの多いイヤホンは、
コードが洋服などに触れた際の雑音（いわゆるタッチノイズ）が
結構多く、SHUREがけすることによってこれが軽減できるのだ。

こうした、イヤホン自体の性能に留まらず
出来る限り良い環境で音楽を聴いて欲しいという
姿勢のメーカのイヤホンが素晴らしいものになるのは
自明の理というものだろう。

さらに、今回紹介するSE535SpecialEditionは、
なんと日本のリスナーの好みを徹底調査し、
日本人に合うように特別にチューニングされたものなのだ。

値段は約４万円とイヤホンにしては非常に高額であるが
是非試して見て欲しい。
赤いスケルトンのボディも格好良い。
唯一の難点は、フィット感と遮音性が素晴らしすぎて、
周りの音がほとんど聞こえない点だ。
歩行中は要注意である。

音の傾向はいわゆる原音に忠実なモニター系であるが、
女性ボーカルなどはわずかに艶も感じられ、
安藤さんの曲にはもってこいである。

安藤さん自体もSHUREのヘッドフォンを使っているようなので
彼女が聴いている音に一番近い音で聴けるかもしれない。