安藤裕子 『問うてる』レビュー&セルフライナー


今回は、『問うてる』。

JAPANESE POP

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配信限定でシングルリリースされた曲である。
『生命って何?』っという重い歌い出しとは裏腹に
安藤さんの曲の中では珍しく
ミドルテンポの明るいポップチューンで、
これまた珍しく?(笑)
ライブで自然と手拍子が出る曲である。




〈セルフライナー(word by 安藤裕子)〉

年を重ねた分、生きていく上での不器用さというか、
自分の中での悶々感が、若い頃よりは増えてきて。
だから、
どうして人生をうまく進められないのかっていうことに、
自分の気持ちや心が
偏りやすくなっているんじゃないかなって思いますね。
でも「問うてる」はそういう悶々感が、
逆に生きている実感に繋がっているような、
すごく前向きに開いていく曲なんですね。
傷つくことも自分の人生を感じられて、
逆に嬉しいんじゃないの?みたいな感じで
歌ってるところがあるかなと思いますね(笑)

電車に乗っているときにできたんですよ。
で、渋谷駅に降りて、
自分の携帯に電話ボックスから電話して、
留守電に録音したのを覚えてて。
電話ボックスが出てくるあたり、
時代が一回りした感じがしますよね(笑)。
当時から、悲しいことがあると、
”はいはい、悲しみたがり屋さんでしょ?”っていう
ヒルな性格をしていたので、
そういう雰囲気でつくったんだろうなと思うけど、
今の自分が歌うと、そこを少し飛び越えてて。
あらがえない人生に命燃やして前進していく、
パワフルな歌になったと思います。

最初はもうちょっとべたっとした感じの
曲だったんですけど、
アコースティックツアーやイベントで歌う中で、
土臭さが出てきて。
歌声もファルセットと地声を混ぜて、
おとなしく歌ってたんんだけど、
体をいっぱい使って、
大きく大きく空気を膨らませていくように
歌う曲なんだなってことがわかって、
遠慮して歌う曲ではないんだってことがはっきりしたのは、
やっぱりライブでみんなが手をたたいてくれたおかげだと思いますね。